2001年度 関西まちづくり賞
   梅田地域共通サインシステムの創出とその維持・管理
               原文:http://www.cp-n.com/kansai/umeda.htmからまちづくり賞委員会:難波がこのページを再編しました。
梅田ターミナル地域サイン整備連絡会
(財)大阪市都市工学情報センター
(株)ジェネシス
事業の経過と業績
  京阪神都市圏交通ネットワークの中核となっている大阪梅田地域では、地下空間が重要な都市機能を担って拡大してきた。地下空間の管理者はそれぞれの計画・事業を展開しており、地下空間の案内についても独自のサインシステムがぶつかり、利用者にはわかりにくい地下街となっていた。1992地域案内サイン調査を(財)大阪市都市工学情報センターが受託し、(株)ジェネシスにより梅田地域案内サインのマニュアル化が提案され、地下空間管理者間の調整が図られた。1994年には梅田ターミナル地域サイン整備部会がマニュアルならびに地域データのメンテナンス方針を承認し、以後2000年まで3年2期にわたり案内サインの整備、地下街出入り口番号の共通化が実施され、ディアモール、ガーデンシティなど新しい地下空間のサインを共通化した。

 梅田ターミナル地下街での整備以前の案内サインの状況は、複数の管理者・地権者が個々に独自のサインを掲げ内容・表現に一貫性が保たれておらず、また配置に原則性が乏しく連続した案内になっていなかった。施設管理者区分で見ると、公共が設置するサインでは施設や建物の記載が乏しく、民間が設置するサインでは自地区以外の情報に乏しい。このような案内状況に対し、新たな公共サインの概念を設定し、解決が試みられた。
 公共、民間の区分や地区の異なりを超え、各地区が共通の情報の仕様をもち、管理者が異なる地区間でもスムーズでわかりやすい案内情報を提供しようというものであった。
 この試みで最も重要なのは、地域を構成する各管理者、地権者が一堂に会し、共通の場で共通の認識を持って同意することである。そこで、民間と行政からなるサイン整備事業推進組織である「梅田ターミナル地域サイン整備部会」が結成された。この部会では、事務局が提案する新しいサインシステムに対し、各メンバーからの意見が取り入れられ、部会での承認後、地域共通サインマニュアルとして各管理者、事業者が共有する仕様を作成した。このマニュアルに基づき、各管理者、事業者は、各地区で設置するサインを設計、制作、設置を行う。その際、案内図表示部分については、最も高い共通性が求められるため、事務局が案内図データを作成し、これを利用する。また、実施デザインについては、設置環境を考慮して各事業者が個別に実施する。

 この計画で採用されたシステムは、公共性の高い地域案内と、地区固有の情報を主とする地区案内の2つのシステムが補完しあう構造を持ち、各々が案内図サイン、誘導サイン、位置・名称・存在表示サインの3つの系を持つ。地域共通サインマニュアルでは、各地区内の個別施設への誘導を除く各サインについての情報ないようの仕様が示されている。

 地域共通サインシステムの整備導入が会しされた1995年から2001年末までのサイン整備の状況は以下のとおりである。
(1) 地域共通案内図サイン整備
 9地区117箇所で合計227案内図が整備設置された。動線結節箇所や地上設置箇所を中心に概ね地域全体をカバーしている。

(2) 誘導サイン記載情報の連携整備
 表示整備が完成している地区と部分的に整備が遅れている地区があり、歩行経路によっては案内の連続性はまだ十分には確保できておらず、今後の課題としている。

(3) 位置表示システムの整備
 地上・地下接続箇所における階段番号表示は、地下街接続ビルも含めた事業者の管理する154箇所で合計300を超える設置整備が実施された。今後実施される堂島地下街の改装において、位置認知性の向上への新たな計画が提案されている。

 2001年度からは梅田ターミナル地域サイン整備部会を継承して、梅田ターミナル地域サイン整備連絡会が成立し、地下街の安全性を確保するとともに、初めての訪問者にもわかりやすいまちとなるよう、関係者の協力が続けられている。

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